ダンブッラ二日目。
6時に出発してシギリヤロックへ。
着いたのは6時半。
オープンは7時から。
早く街に戻って仕事をしたいか、
シギリヤにある家に戻りたいかの、
トゥクトゥクの運転手都合かと思われます。
時間を潰すにも何もないだけでなく、
野良犬がアグレッシブに餌をねだってきます。
3頭に囲まれて逃げ惑う僕。
濡れた鼻をふくらはぎに当てられ、
悲鳴を上げそうになる僕。
こわい…帰りたい…。
逃げ惑っているとようやく諦めてくれて、
散歩しているうちに7時に。
写真が消えているので何を見たかも記憶が定かではないんですけど、
残っている写真を頼りに書いていきます。
自撮りです。
遠くを物憂げに見つめるテイストで撮っています。
写真撮影禁止のシギリヤレディ。
「No Photo?」
と凄く残念そうな顔をしてみたら、
監視員のおっちゃんが、
「一枚だけだぞ」
と言うと同時に指をこすり始めました。
金さえあれば何でもなるんだな。
世の中なんてこんなもんか。
と思いながら20ルピー札2枚(32円)を握らせました。
凄く不服そうな顔をしていましたが、
スルーしてさっさと上を目指します。
そしてイキナリの頂上。
それまで色んな苦労があった気がしますが思い出せません。
頂上は風が心地よく、何をするともなくのんびり過ごします。
オープンと同時に入っただけあって人も少なく快適。
ここでシギリヤロックの解説を少し。
王位継承の際、家臣にそそのかされ、
長兄のカーシャパは王を暗殺します。
後で騙されたことを知ったカーシャパは、
犯した罪を忘れようとデッカイ岩の上に楽園を作ります。
罪は償わずに楽園を作った歴史、それがシギリヤロック!
そして攻めて来られないように、
外堀にワニやら毒蛇やらを放っています。
頭がお花畑なだけかと思ったら鬼畜の面を持ち合わせているんですね。
挙句の果てには沐浴場で100人(500人との情報もあり)の妾と湯浴みです。
これが、その沐浴場
沐浴場作った時点で、後悔の念も水に流してますわ。
キレイさっぱり流してます。間違いない。
結局、弟に攻め込まれて自害してしまうんですけど、
妾の話を聞くと同情することができません。
何というか正直な話、妬ましい。
僕は未だに友達100人できるかなぁ…。
という心配に苛まれているのに、
カーシャパときたら100人の妾を苦労せずに手に入れているわけですから?
もう、それで十分じゃん?みたいな。
王にならなくても良かったじゃん?みたいな。
そう、とにかく羨ましい!
という気持ちで沐浴場を眺めつつ、
楽園が栄えていた頃の風呂の時間に思いを馳せたのでありました。
余談ですが、帰りがけにトゥクトゥクの運転手が寄り道をして、
バイクの兄ちゃんから小さな袋を受け取っていました。
ドラッグの雰囲気が満々。
「2児の父なんだろ?!そんなもんに手を出していいのか?!」
と説教するドラマのワンシーン的な妄想をしながらシートにもたれ、
次の瞬間には夢の沐浴生活に再び思いを馳せるのでした。