朝から眠い目を擦りながら行程の微調整。
あーでもない、こーでもないと唸りながらルートが完成。
唸りに唸った末に最初に訪れることにしたのは韓竈(からかま)神社。
山奥にある出雲大社のついでに訪れる人も少ないコアなスポットです。
ちなみに。
ナビの設定を間違えたみなみさんに別の場所に連れて行かれそうになりました。
今回は神様に操られて、とかじゃなくて普通に間違えてたみたいですね。
直ぐに気付いて、直ぐに修正できましたし。
これで本当に間違えていたら、
「須佐ちゃん、特に何もしてないって…」
みたいになってたはず。
まさに後部座席からの“このハゲ”事案。
神様のメッセージよりもナビが大切なこともある。
そう思います。
さて。
車を走らせること40分。
ようやく着いた韓竈神社。
先ず駐車場から暫く歩きます。
ようやく着いた鳥居。
さらに歩きます。
竹の杖を頼りに息切れしながら歩きます。
神社を目前にして、
メタボを退ける、
最後の難関。
立つ場所も手狭なスペースで小さな社に参拝。
そこでのメッセージは、
「今日、1日の参拝のために祓っておいたって」
ん?もしや?
「元々の参拝の順番変えたでしょ?」
んん?まさか…。
「須佐ちゃんが最初に来るようにしたみたいよ」
須佐ちゃん…。
またしても操られていました。
幸いハラハラすることもなく実害もないので構わないんですけどね。
できれば飲み会の時に教えて欲しいところです。
飲み会来てたじゃん!って。
一緒に飲んでたじゃん!って。
「明日は韓竈神社からね〜♪」
みたいな感じで伝えてよ!って。
思いますわな、さすがに。
かと言ってプリプリしてたら、今晩の飲み会で怒られそうなので我慢。
そして一息ついてから下山開始。
帰りも難関と言えば難関。
下りも険しいので息を切らしながら歩き続けます。
下山後は車で1時間の移動。
日御碕(ひのみさき)神社へ参拝し、
経島(ふみしま)の天照さんにご挨拶して、
隠が丘へ。
隠れ丘は知る人ぞ知る、これまたコアなスポット。
須佐男さんが柏の葉を投げて葉っぱが落ちた場所です。
言い伝えでは須佐之男さんの魂が鎮っているとのこと。
ここは鳥居から軽く歩く程度。
息が乱れることもなく到着。
「すごい…力を感じる…」
なんて力説するみなみさんの表情ですが、顔に蚊が止まっているのでイマイチ話が入ってきません。
やたら蚊が多いんで顔にもとまりますわぁな。
話半分に聴きながら自分に寄ってくる蚊にも対処していると、もう半分も入ってきません。
そして殆ど何も受け取らずに戻る途中に須佐之男さんからのメッセージ。
「須佐ちゃんがもっと豪快にいけだって」
Oh…
けっこう豪快に生きているつもりですが、まだまだ足りないとのこと。
続けざまに、
「豪快に生きていると嫌われるけどな、って言って笑ってる」
嫌われるんかいな…。
何とも人間味溢れる御神託。
さすが豪快過ぎてヒゲも爪もボッシュートされた逸話を持つだけはありますね。
とりあえずヒゲも爪もボッシュートされるくらいの気概でいきたい思いますけど…。
そして次なる目的地は三貴士のうちの一柱、最もミステリアスな月読(つくよみ)さんの鎮座する月読(つきよみ)神社。
殆ど情報がないので何処から行くのかもよくわからない、これまたコアスポット。
とりあえずGoogleマップを頼りに手探りというか足探りで探します。
なかなか入り口が見つからないので、1人ダッシュで足探り。
走れども走れども目当ての看板は見つからない。
汗が噴き出せども乳酸が溜まれども月読神社の気配はない。
これは違う!と判断してからの反転ダッシュ。
後から付いてきた一向を追い抜き、車に乗せるために駐車場まで猛ダッシュ。
なぜ走るのかって?
「今日も予定がカツカツだからだよ!」
誰に向かって叫んでるかよくわからないのですが、ようやく車でメンバーをピックアップして車で探索。
入り口は以外と簡単に見つかって、そこからは皆で早歩き。
もう坊主頭から顔から脇から汗が吹き出してますが、スケジュール第一。
歩みを緩めるわけにはまいりません。
またまた山に分け入ること数分。
「鉄門で封鎖されとるやんけ…」
ここまで来て諦めるのか…。
ここは封鎖を突破するべきなのか…。
と、ここでみなみさんから一言。
「月読さん別に来なくていいってさ」
いいんかい!
っていうか、月読さん気付いてたんちゃうの?
歩き彷徨い、走り彷徨ってるの知ってたんちゃうの?
ねぇ?答えて?
知ってたんちゃうのん?
月読さん!
モヤモヤしていると、みなみさんから一言。
「須佐ちゃんが、お前達もマニアックだのう、だって」
まぁまぁコアな神社参拝していますよ、えぇ。
血眼になって神社のこと調べましたから。
それはそれとしてね。
気付いてたんちゃうの?
歩き彷徨い、走り彷徨ってるの知ってたんちゃうの?
ねぇ?答えて?
知ってたんちゃうのん?
須佐之男さん!
三貴士の2人に食って掛かりたい気持ちを何とか抑えて車に戻ります。
まだ2日目の旅は始まったばかりなのに心身ともにギリギリ。
何とかスケジュール通りに進めそうな安心感だけで正気を保てているような状況です。
「神様…どうかお願いします…」
この先は何も起こる(起こされる?)ことがないことを祈りつつ、アクセルをグィっと踏み込むのでした。
つづく